兵庫県丹波市青垣町の和菓子店「荒木本舗」(荒木徹さん経営)が、特産の漬物「あざみ菜漬け」をトッピングしたまんじゅうを新発売した(4個入り、税別500円)。珍しさもあいまって人気を集めている。
あざみ菜は、キク科のアザミのようにトゲの多い葉が特徴であることから名付けられた野菜。
荒木本舗では、「青垣町あざみ菜生産加工組合」から仕入れている。あざみ菜の漬物は全国的に見ても珍しく、同組合の芦田秀明組合長(75)が、荒木さんに「青垣の漬物をまんじゅうに使えないか」と持ち掛けた。
「深く考えず」(荒木さん)、漬物を刻んでまんじゅうの上にのせて焼き、試食したところ、漬物の塩味とあざみ菜のピリ辛の味わい、パリっとした歯ごたえがアクセントになり、あんの甘味と漬物の塩味が味を引き立てあって「意外なおいしさ」が生まれた。
からし菜などを改良した野菜のため、荒木さんは「辛味の成分で、刻む時に涙が出る」という。
高源寺(同町桧倉)と道の駅あおがき(同町西芦田)の2カ所のみの販売。製造が追い付かず、現在は店売りはしていない。
荒木さんは「まんじゅうとあざみ菜漬をセットで買っても900円くらいなので、土産物に手ごろだと思う」と言い、芦田組合長は「あざみ菜の緑色が残っているのがポイント。おいしいのを開発してもらえた」と喜んでいる。
あざみ菜の漬物が入手できなくなるまで販売する。