スポーツバイク(自転車)に乗って兵庫県丹波市内を中心とした観光スポットなどをめぐる初の「ツール・ド・丹波」(丹波サイクリング協会主催)が17日、同市内で開かれた。約70キロの道のりをグループに分かれて走り抜ける「グループライド」と、日本初というスマートフォンアプリを使って3人1組でチェックポイントのクイズに挑戦しながらめぐる「クイズラリー」の2種類のイベントを実施。市外から総勢80人のサイクリストが参加し、風を切りながら丹波の豊かな自然や食、奥深い歴史などを満喫していた。
同市の「丹波の森公苑」を発着点に、隣町の多可町にかけてコースを設定。
グループライドには65人が参加。ガイド役のスタッフの先導で、コース上に点在するモミジが美しい社寺仏閣や歴史情緒漂う観光スポットなどをめぐった。クイズラリーには15人が参加。チェックポイントに着くと、その場所にちなんだクイズがスマホに表示され、参加者は仲間と楽し気に答えを探っていた。
京都府舞鶴市、宮津市の友人と参加していた藤田栄一さん(44)=同府福知山市=は、「月に1度、ツーリングを楽しんでいるが、丹波市内を走ったのは初めて。樹齢1000年の巨木や恐竜化石発見現場、織田藩陣屋跡など、こんなにも見どころがたくさんあったなんて知らなかった。これを機にまた訪れてみたい」と笑顔を見せていた。
同協会の松井崇好会長は、「昨夏のプレ大会をブラッシュアップし、今回形にすることができた。私たち地元民にとっては当たり前の景色でも、地域外の人にとっては魅力的に映ることもある。それらを発信してもらうことで、私たちの地域の魅力の再発見にもつなげていきたい」といい、「次回は桜の季節に走りますよ」と早くも次の企画を進めている。