飲めないけど造りました! 高校生栽培の酒米で日本酒

2019.11.15
ニュース丹波篠山市地域

篠山東雲高校の生徒が栽培した米を使った日本酒「鳳鳴 田舎酒純米 東雲の穂」

兵庫県丹波篠山市の篠山東雲高校の生徒が栽培した酒米「五百万石」を一部に使った日本酒を地元の酒蔵「鳳鳴酒造」が醸造。同校の2年生12人がこのほど、自分たちがデザインした包装紙でラッピングを施した。

名称は、「鳳鳴 田舎酒純米 東雲の穂」。17日に同校で地域と開くイベントで販売する予定。1・8リットルで2310円(税込)、720ミリリットルで1485円(同)で販売する。

ラッピング作業を行った生徒たちは、慣れない作業に悪戦苦闘しながらも、鳳鳴酒造スタッフの指導を受けながら、贈答用の瓶に使われる手法で包装。瓶の先端部分は、着物の着付けにも使われるという結び方「とっくり結び」で仕上げた。

日本酒のラッピングに挑戦する生徒たち=2019年10月30日午後2時22分、兵庫県丹波篠山市呉服町で

酒米を栽培したのは、稲作や野菜栽培を中心に農業生産と経営について学ぶ「アグリプロダクト類型」の生徒たち。生産から販売までの工程をより体験的に学ぼうと昨年、「日本酒プロジェクト」をスタートさせ、種まきや苗の管理、田植えや生育調査などを行った。

昨年10月ごろに、学校近くの水田で収穫した米を同酒造に出荷し、今年4月に新酒が完成した。

包装紙のデザインは、生徒4人が中心となり制作。表面には、同校の取り組みや「五百万石」の解説などを印刷している。

裏面は、無料通信アプリ「LINE」のトーク画面をモチーフにし、「田植え機の操作難しすぎる。全然うまくできんかった」「頑張って栽培せなあかんな!」などと、田植え体験や、同酒造を訪れたときの感想が綴られている。

同酒造の西尾和磨社長は、「地元の高校生がお米を一生懸命作った”思い”を感じて飲んでほしい」と期待。男子生徒は、「学校で取り組んでいることや、栽培方法がわかりやすいデザインにしたかった。納得いく感じに仕上がった」と話していた。

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