鼻呼吸で「多動」改善? 抗加齢専門指導士が講演 足指の変形にも警鐘

2019.11.12
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ユーモアある語り口で講演する上野さん=兵庫県丹波市氷上町本郷で

上野歯科医院(東京都)の副院長で抗加齢医学会専門指導士の上野清香さん(47)がこのほど、兵庫県丹波市で「知っとってけ?からだもこころもごっつぅ良うなるとっておきの話!」の演題で講演した。子どもの多動の原因の一つに口呼吸があることや、足の指の変形により体のバランスがくずれ転倒しやすくなっていることなどに警鐘を鳴らし、その対策法を伝えた。要旨は次のとおり。

無意識の状態で口が半開きの人が多い。口呼吸をしているためだ。口呼吸だと顔の筋肉が弱まり、しわやあごのたるみなどの原因となり、体の水分が奪われるため皮膚もカサカサになる。鼻呼吸で血管が柔らかくなり、肌は美しくなる。

鼻呼吸は脳みそを冷やすための役割も持つ。口で息をしていたら脳は冷却されないので、今、問題になっている多動につながる。子どもたちの口が半開きになっていないか確認してほしい。学校には偽者の多動の子がたくさんいる。

舌の筋肉を鍛えることで口の半開きが解消され、口呼吸を防げる。舌は無意識の状態では本来、上あごにべったりとくっついているもの。上を向いて舌を「ベー」と伸ばすトレーニングを繰り返したり、唇をぶぶぶっと震わせる運動を日常的に行って。高齢者の誤嚥防止にも役立つ。

子どもの足指の変形が目立つ。内反小趾、寝指、屈み指、浮き指など。転倒の原因やひざや腰の痛みにつながる。子どもの足の小指がまっすぐかどうか確認をして。日本は靴を脱ぎ履きする文化。どうしても靴をゆるく履いてしまう。そうすると靴の中で足がどんどん変形する。

子どもの足は夏に大きく成長する。スリッポンタイプの簡単に履けるぞうりはNG。かかと部に硬いヒールカウンターが付いており、2本のベルトを折り返して留められるマジックテープ式など、しっかりと足を固定できる靴を選ぶ。月に1度、中敷きを外して計測し直し、ソール幅からはみ出したらサイズアウト。長さは捨て寸といってそもそもすき間があるもの。つま先をこんこんして履くのではなく、かかとをこんこんとしてひもやベルトでしっかりと留める。

「うちの子どもは便秘なの」という相談を受ける。水分を取ることや、おなかのマッサージも正しいが、よく噛まないと腸は動かない。

噛むと唾液が出る。唾液の中にはペルオキシダーゼという酵素が含まれる。これは食べ物に入っている化学物質をゼロにして体内に取り込むことができる大切な成分。若返りのサプリメントにローヤルゼリーがあるが、それにそっくりな働きをする成分も唾液には含まれる。上あごの奥歯付近から分泌されるが、幸福感を感じたときにしか分泌されないので、不機嫌に食事を摂っていては意味がない。

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