市教委が後援「不許可」 元事務次官・前川さん講演会 主催団体見て「政治活動」と判断 市民団体「偏見」

2019.12.07
ニュース丹波市地域地域

今年10月25日に兵庫県丹波市内で開かれた元文部科学事務次官の前川喜平さんの講演会について、同市教育委員会が、「政治活動と認められるもの」として後援依頼申請を許可しなかったことは不当として、主催した実行委員会の有志でつくる市民グループが6日、事実関係の調査と公平な行政運営を行うよう指導することを求め、同市長に公開質問状を提出した。

市教委によると、実行委員会の構成団体に「ひょうご丹波・憲法を生かす会」と「丹波市9条の会連絡会」が含まれており、これら2団体が「特定の政党を支持し、政治活動をするおそれがある」として、市教委の要綱で後援名義の使用を許可しない「政治活動と認めるもの」に該当すると判断したという。

同日、会見した市民グループの男性(69)は「2団体が特定の政党を支持していると判断した根拠を事実関係を調査した上で示してほしいと求めたが、『主観で判断した』との返答で、教育委員会は事実関係の調査も行わなかった。『おそれがある』は要綱の拡大解釈で、予断や偏見でなく、行政は事実に基づいた判断をすべき。市長の見解を聞きたい」と述べた。

市教委は、講演会の企画や演者については問題はないとしている。

同グループによると、昨年度、市教委は95件の後援申請を全て許可。今年度も同実行委員会が申請するまでの35件は全て許可されていたという。

関連記事