兵庫県丹波市は2日、同市消防団の分団長を務めていた40歳代の男性が、分団の運営費を着服したことがわかったと発表した。男性は分団の通帳から55万2000円を引き出した後、一時、行方がわからなくなっていたが、11月10日になって帰宅。市は男性を懲戒免職処分とした。
市によると、男性は今年9月20日、分団の会計担当者に「専任副団長による会計監査がある」と虚偽の説明をし、通帳と印鑑を受け取った。1カ月以上たっても通帳などが返却されないため、11月1日になって不審に思った会計担当者が専任副団長に確認したところ、監査の実施はなかったことが判明した。その後、男性と連絡が取れなくなり、行方もわからなくなっていた。
銀行口座を確認したところ、ほぼ全額に当たる55万2000円が引き出されており、着服が発覚。8日に男性の家族が全額を弁済した後、男性は10日に帰宅した。市は男性が遊興費に使用したとみている。
市消防団は、再発防止のため各支団で年1回以上、専任副団長らによる通帳や出納簿の検査を実施し、指導・管理に務めるよう周知啓発するとしている。なお、市は全額弁済されていることから、刑事告訴はしない。