兵庫県丹波市市島町上田の「福祉梅林」の梅の花が早くも咲き始め、冬枯れの景色に彩りを添えている。まだ10本程度ではあるが、可憐な花びらがぽつぽつと開きだし、周囲に甘い香りを漂わせている。
かつて地域の婦人会が、障がいのある人の就労の場づくりや観光にと整備した梅林。約7000平方メートルに、紅色と白色の花を咲かせる梅の木が約170本植えられている。
同梅林のすぐそばにあり、散歩中だった「いちじまこども園」の園児たち(0―5歳児185人)は、梅の花の蜜をなめに来た野鳥を見て歓声を上げたり、冬眠中のかたつむりを見つけると、みんなで「でーんでん、むーしむし、かーたつむりー」と歌いながら、にぎやかに過ごしていた。
荻野尚子園長は、「例年より1カ月も早く咲き始めた。暖かくて過ごしやすいけれど、雪合戦やそり滑り、つららや霜柱の観察など、子どもたちには、その季節ならではの自然に触れさせたい。例年なら、雪景色となっている園庭。雪が降るのを待ちわびています」と話している。