里山に春を告げるラン科の植物「シュンラン」が、兵庫県丹波市青垣町の丹波いきものふれあいの里の林床に見られる。同施設職員は、「新型コロナの流行で気分が沈みがちですが、こうして野山で草花を見つけると、春の到来を感じられ、気持ちが少しほっとしますね」とほほ笑んでいる。
同施設の手入れがなされた明るい雑木林の林床で見られる。25日時点で、1本が見ごろ、4本が大きなつぼみをつけている。
「今年は開花が早く、すでに散りかけている個体もあります」と職員。同地域での花期は例年、3月下旬―4月中旬という。
ランの仲間としては、早い時期に花を咲かせ、数も比較的多い。茹でて酢の物にしたり、塩漬けにしてお茶に用いる地域もある。山野草として人気があるため、「白珠」や「極紅」などと名付けられた多くの園芸品種が作り出されている。