居心地良い空間つくる
経験者や初心者を問わず、バスケットボールを通じた交流の場づくりに励んでいる。現在は新型コロナウイルスの影響で開催を見送っているが、丹波市内で多くの世代がバスケットを楽しむ企画を催しており、居心地の良い空間を演出している。
3兄弟の真ん中。黒井小学校2年生のとき、兄弟の影響で「春日ミニバスケットボール教室」に入った。もともと運動嫌いで、「全然おもしろくなかった」と笑う。同教室をやめては入る、を2度ほど繰り返した。
春日中学校でもバスケを続け、3年時には180センチを超える高身長だったこともあり、体を張ったセンタープレーヤーとして篠山産業高校から誘いを受けた。ただ、高校入学直後に左肩の古傷が再発し、ドクターストップ。茶碗も持てないほどの重傷で、わずか2カ月の在籍だ
った。「自分には力がないのに、誘ってもらったから続けているという思いがあった。バスケはそんなに好きではなかった」
就職後、何気なく春日ミニバスケットボール教室に顔を出したことがきっかけとなり、練習を手伝うようになった。4年間、コーチも務めた。
仕事の都合で指導からは身を引いたが、バスケットが好きになったのは、ちょうどこのころ。子どもを教える中でバスケットの奥深さに気づいたことと、思い通りにプレーできなかった自身の苦い経験が合わさり、楽しむことの大切さが考え方の「芯」になったという。
週3回、学生や社会人、初心者など、みんなが楽しんでプレーする場を設けている。最近では自身の名を冠した大会も開催した。「今後はバドミントンなどでも、同じような環境をつくれたら」29歳。