医療と飲食店「食」で支え合いを コロナ最前線にお弁当販売 「安らぎと活力提供したい」

2020.04.28
ニュース丹波市

「食」を通じ、丹波市内の医療従事者と飲食店を支え合う企画を発案した北さん=兵庫県丹波市柏原町母坪で

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、医療現場の最前線で働く兵庫県丹波市内の医療従事者を「食」でサポートしようと、同市内の一部飲食店が、各店自慢の弁当を作って届ける取り組みを始める。営業の自粛要請で飲食店も打撃を受け、テイクアウトなどに活路を見出す中、互いの「支え合い」で難局を乗り切ろうと企画。すでに11店舗が名乗りを上げている。

注文を聞き、その日の担当店舗が弁当を必要分こしらえ、直接配送する。値段は1個1080円にそろえる。注文数と参加店舗が増えれば、メニューなどを書いたカレンダーを作って「日替わり」で提供するという。

発起人で「cafe ma―no」(同市柏原町)代表の北信也さん(34)は、「医療従事者にはおいしい食事を食べてもらえる。経営が苦しい飲食店にとっても助かる取り組みにしていきたい」と話している。

医療従事者に感謝を示す動きが全国的に広まる中、食で安らぎと活力を提供できないかと考えた北さん。飲食店も軒並み四苦八苦している状況で、「需要と供給のバランスが成り立っている」と考えたという。企画を知った知人の医療従事者から「ありがたい取り組み」と評価を得たことから、実施することにした。

ゆくゆくは行政や企業などにも展開できればと思い描いている。北さんは「新型コロナウイルスが終息すれば、お客さんとして各店舗に足を運んでもらえるよう、ファンになってもらえるような食を提供したい。飲食業界が回れば農家も助かる。いろんな分野に良い影響があれば」と話している。

注文や参加店舗の受け付けはフェイスブックで。「医療人を支える飲食人たち@丹波」で検索を。

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