物流用包装紙や建築用養生シートなどの製造販売を手掛ける兵庫県丹波市の「柏原加工紙株式会社」(矢本雅則代表取締役)が、同県主催の「ひょうごNo.1ものづくり大賞」に、紙加工技術を生かして開発した風車「クルクル花ぐるまキット」を出品し、選考委員会特別賞を受賞した。同大賞には県内から15社がエントリー。大賞1点、部門賞2点、特別賞5点が選ばれた。
同大賞は、県内のものづくり企業の活性化を図るため、優れた技術や製品・部材を顕彰するもので、2012年度から開催している。
「クルクル花ぐるまキット」は、抜き型されたカラフルな紙とワイヤーが同梱されており、直径約9センチの風車12個を簡単に組み立てることができる。紙には、防水性や透明性を高めるワックス加工や、心地よい手触りとデザイン性を高めるエンボス加工が施されるなど、随所に加工紙メーカーの技術が生かされている。
花をモチーフにした羽根の形をした風車はそよ風でもよく回る。窓辺に吊るしたり、花瓶に挿したり、ワイヤーを折り曲げてリースにしたりと、「花を飾る気分で、さまざまなアレンジが楽しめるインテリア」(同社)。花の形と色の組み合わせで6種類あり、各1100円(税別)。
メーカーの技術を生かして一般消費者に向けた商品開発を行い、市場拡大につなげていこうと2013年、「teshio paper」(手塩にかけた紙の意)と名付けたブランドを設立。高付加価値ラッピングペーパーを数多く手掛けていく中で、同社「teshio事業部」の矢本章子さんが、昨年2月に「クルクル―」を生み出した。
章子さんは、「受賞は、受け入れてもらえたという気持ちで、自信につながった。これを契機に、丹波と言えばテシオペーパーと言ってもらえるよう、これからもいろんな商品を開発していきたい」と話している。
「クルクル―」は、東急ハンズ池袋店・草津店で販売。市内でも取り扱いがある。同社ホームページ(www.teshiopaper.com)。