新型コロナウイルスの影響で、黒大豆などの産地として知られる兵庫県丹波篠山市内への旅行客が戻らない中、同市の観光まちづくりを担う第3セクター「アクト篠山」(圓増亮介社長)は、経営する土産物店2店の全ての土産物の商品ラベルにQRコードを付け、スマートフォンをかざしてネットショッピングにいざなうことで、店にいながらレジを通さずに買い物をしてもらう取り組みを始めた。旅行客が増えると見込んでいる秋の行楽シーズンを見据え、レジでの密接、接触を防ぐのが狙い。
土産物店「大正ロマン館」(同市北新町)、「丹波篠山百景館」(同市二階町)で20日から始めた。黒大豆や山の芋、丹波栗などの加工品の商品ラベルにQRコードを付け、スマホなどで読み取ると、同社のネットショップサイトにアクセスでき、商品が購入できる。
3000円以上の購入で送料を無料にする。今後、周辺店にも対象を広げていく考え。
圓増社長がゴールデンウイークに店頭に掲示した「休業のお知らせ」に、ネットショップサイトのQRコードを付けることを思い付き、そこから発想を広げた。「土産物を持たずに手ぶらで観光ができ、家に帰って土産物の吟味もできる」と話している。