持ち帰り半額事業”過熱” 予算規模10倍の5000万円に 市「想像を超える利用」 コロナ打撃の飲食店支援

2020.05.08
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 兵庫県丹波篠山市が新型コロナウイルスの影響で打撃を受けている飲食店を支援するために、4月から実施しているテイクアウト商品の半額助成キャンペーンについて、想定を大きく超える利用があり、当初予定の10倍となる総額5000万円事業へと予算を追加した。半額は市民が支払うため、実質1億円事業となる。キャンペーンは7月末までを予定していたが、予算に達した段階で終了することになった。
 4月20日から始めたキャンペーンは、テイクアウト商品(弁当、オードブル、ピザ、調理パン、地酒、地ビール、丹波篠山茶など)などを市民(在勤、在学も可)が3000円以上(上限6万円)を購入した際、その場で半額にするもの。店舗が後日、市に申請し、補助金を交付する仕組み。8日時点で106店舗が参加している。
 開始当初から市民の利用が相次ぎ、1週間で販売額は予算の倍の1000万円超に。ゴールデンウイーク中にはさらに利用が増え、市は現時点で計3500万円の報告が出されると見込んでいる。
 予算を大きく超えているため、新たに4500万円を予算化。8日に開かれた市議会に提案し、全会一致で可決された。
 ただ、このペースでは予算が膨らみ続けるため、10日を一つの区切りとし、200万円以上の販売額に達した店舗はキャンペーンを終えてもらう。現在12店舗が200万円以上の販売を見込んでいるため、キャンペーンを終えることになる。
 また、制度設計も見直し、購入総額を2000円以上に引き下げ、補助限度額を5000円とした。1万円以上を購入した場合でも、5000円のみの割引となる。
 酒井隆明市長は、「想像を超える利用で、打撃を受けている飲食店の支援としては大変良い事業だった。若い世代がSNSで情報を発信され、ブームを呼んだと考える」とし、「たくさん利用される人気の店がある一方、十分使われていなかったり、これからという店もある。制度の見直しで広く利用が広がれば」とした。
 市観光交流部も、「上限に達した店でのキャンペーンは終わるが、これまで知らなかった店を知ってもらったり、半額でなくても気に入ったので今後も購入するなど、良い流れができればと期待する」とした。
 一方、飲食店以外でも売り上げ減などの影響を受けている業種や、一般家庭への支援については、「今後検討を進める」としている。

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