第2波備えPCR検査体制整備 院外対応を自院で可能に 「医療安全上、大きな意味」

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「ランプ法」のPCR検査装置(左端と左手の前の2つ)での模擬検査=2020年5月21日午後2時57分、兵庫県丹波市氷上町石生で

新型コロナウイルス対策として、兵庫県立丹波医療センターが5月末からPCR(遺伝子)検査を始める。これまでは全て院外に出しており、結果が分かるまで1―3日かかっていたが、1時間ほどに短縮される。県立病院で同検査を始めるのは、県内の新型コロナウイルス性肺炎治療の中心の県立加古川医療センター(加古川市)に次いで2番目。検査機器はあったものの、試薬が手に入らなかった。第2波に備えた対応の一つ。

救急で来院した、肺炎が疑わしい患者を自院で検査できるようになる。試薬に限りがあり、PCR検査の対象にするのは、医師が新型コロナウイルス肺炎を疑った患者と、他の県立病院からの紹介患者らに限る。

「ランプ法」と呼ばれる30分で分かる簡易な方法と、「リアルタイムPCR」と呼ばれる4時間かかる方法の2方式とも実施が可能で、主に「ランプ法」を用いる予定。感度(陽性を間違わない度合い)は、「リアルタイム」の方が優れているが、「ランプ法」でも臨床現場で役立つ精度が十分にあるという。

「ランプ法」は結核とマイコプラズマ、「リアルタイム」は白血病の遺伝子を調べるのに使っており、PCR検査自体は同病院で行っていたが、新型コロナウイルスの検出に必要な試薬が供給されず、手を出せずにいた。

秋田穂束院長は「自院で検査ができることで、病院スタッフの感染リスクを減らせ、院内にウイルスを持ち込まれたり、院内で広がるリスクが減らせる。医療安全上、大きな意味がある」と言う。上霜剛検査技師長(53)は、「試薬の安定供給が気になるところ。検査でお役に立ちたい」と話している。

なお同病院は、新型コロナウイルスの「抗原検査」は行わない。検査キットの1ロットあたりの数が多い上、高額であることと、PCR検査ほどの精度がないため。また、「抗体検査」も実施しない。抗体があるからといって再感染しない医学的根拠が、現時点ではないことなどが理由。

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