兵庫県丹波篠山市にあるデイサービス施設「篠山ケアセンター」の利用者と職員らが新型コロナウイルス感染症の早期終息を願って、折り鶴3333羽を作成。26日、市に寄贈した。利用者らは、「私たちにも何かできることを、と考えた」と言い、「全国でコロナに苦しんでいる人たちが、一日でも早く元気になってほしいと心を込めて折りました」とほほ笑んでいた。
延べ90人で3週間かけて作成。色鮮やかな折り紙で作った3333羽には、「11月11日」が介護の日とされていることから、同施設の細見真一施設長が、「コロナ収束だけでなく、介護が魅力的な楽しい仕事であることを子どもたちにも知ってほしい」との思いを込め、1111羽を1束にしたものを3つ作った。
もともと利用者の女性が、「コロナの終息祈願に」と、自宅で折った約1000羽を施設に持ってきたことから、他の利用者やスタッフが思いに賛同。利用者、職員一丸となって取り組み、たくさんの人に活動を知ってもらいたいと市に寄贈することにした。
酒井隆明市長に折り鶴を手渡した利用者の女性(74)は、「コロナは誰がもっているかわからないし、薬もないので怖い」と言いつつ、「けれど、デイサービスでは一所懸命、安全に気を付けてくれている。消毒のし過ぎで手が荒れている職員さんもいる。みなさんに感謝し、これからもみんなが元気で過ごせたら」などと思いを語った。
酒井市長は、「暗い話題が多い中でとても明るく、元気な気持ちになる。ぜひ市民のみなさんに見てもらいたい」と話していた。
寄贈された折り鶴は、市役所などに展示する予定。