どんなの?「幸せの青い卵」 チリ原産の鶏「アローカナ」 8家族が飼育始める

2020.06.17
地域

アローカナのヒナのかわいらしい姿に目を細める南さん=2020年5月31日午後1時15分、兵庫県丹波市春日町朝日で

兵庫県丹波市などの8家族がこのほど、南米・チリ原産の鶏「アローカナ」のひなを飼育し始めた。アローカナの卵はビタミンBなどが豊富で栄養価が高く、濃厚な味として知られる。それぞれ“子育て”“孫育て”のようにかわいがっており、半年後の産卵を楽しみにしている。飼育のきっかけをつくった南伸枝さん(同市春日町)は、「名前を付けてかわいがる人や、家畜として飼育する人など、それぞれが楽しみながら育てています」と話している。

 アローカナの卵の殻は薄緑色や薄水色と表現され、「幸せの青い卵」とも呼ばれる。

愛らしい姿のアローカナのヒナ

人工飼料を与えない「自然養鶏」による卵を購入している南さんが、自宅でも鶏を育てられないかと調べ始めたのが最初。育てやすく、頻繁に卵を産むアローカナを知人に教えてもらい、飼育先を探した。

 静岡県の養鶏場で購入できることが分かったが、50羽以上からしか購入できず、1人での飼育は到底できなかった。そこで旧知の夫婦に相談。谷川夫妻を通じて飼育に興味がある人はいないかと呼びかけてもらったところ、丹波市や同県多可町、京都府の京丹波町へと輪が広がり、7家族が引き取りたいと申し出た。
 生後2日ほどのメス60羽とオス1羽を購入し、南さん宅で数日間、面倒を見た後、順次、申し込み者が5、6羽ずつ引き取った。
 数週間は段ボール箱で飼育し、屋外に設けた小屋に移す。それぞれが工夫を凝らした小屋を設けており、南さんはブロックや金網などで獣害対策を施した新居をこしらえた。「成長のスピードが早いので、小屋の建築が間に合わないくらい」と笑う。ひなのうちは市販の鶏用の餌を、成長すればくず米を与えるという。

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