兵庫県丹波篠山市川西の八代清さん(70)宅の庭で、夫婦で手塩にかけて育てている約100種250株のバラが見頃を迎えている。色とりどりの、上品な香りを放つバラの数々に、見物人たちは目を細めている。清さんによると、6月初旬まで見られる。
約500平方メートルある庭の入り口の「ハート型」のようなアーチやフェンス、花壇、植木鉢を、赤やピンク、黄など、無数の色のバラが彩る。品種によっても少しずつ色が違う。四季咲きや返り咲き、一重、花びらが剣のようにとがって見える「剣弁咲き」など、形もさまざま。
清さんは1年を通じて、妻の由美子さん(68)と一緒に、花殻摘みや朝夕の水やり、剪定、施肥作業などの手入れに励んでおり、「『どんな花が咲くのかな』と想像しながら世話をしている。手間はかかるけど、自分の思い通りに咲くと楽しい」とほほ笑む。
もともと京都で暮らしていた清さんは、約30年前からバラを育てている。11年前に、バラ栽培と野菜作りができるような広い土地を求め、丹波篠山市に移住してきた。
夫婦は、「見に来て下さる地元の方も多くてうれしい。地域に溶け込むきっかけになっています」と笑顔。
見物に近くの男性(86)は、「バラがあれほど香り高いものとは知らなかった。種類も豊富で見事に育てられていると感心した」と話していた。