地方路線バスもコロナ禍直撃 外出自粛、在宅勤務で7割減 促進狙い上限運賃設定へ

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市内を運行している神姫グリーンバスの路線バス=2020年8月6日午前10時41分、兵庫県丹波篠山市味間新で

兵庫県内陸部にある丹波篠山市は10月から3カ月間、「神姫グリーンバス」が運行する市内の路線バスと市のコミュニティバスについて、運賃の上限を「200円」に設定し、適正な金額かどうかをみる公共交通実証実験を行うため、関連予算を市議会に上程している。自家用車の普及に加えて、新型コロナ禍により、今年5月の市内路線の売り上げは前年と比べて7割減少。さらなる“バス離れ”を食い止め、路線を維持することを目的に実験を行い、適正金額などを見極めた上で来年4月から本格スタートする。

路線のうち、最も安い区間は170円で、それ以外の区間は一律200円とする。

現状、市内路線の最高運賃は篠山営業所―市原の840円。篠山営業所―丹波医療センター(910円)の区間のみ上限運賃は適用されない。

神姫グリーンバスは市のコミュニティバスも運行し、市内で最多路線を持つ事業者。路線維持のため、市は以前から運行経費から運賃売り上げを引いた赤字分を補助しており、昨年は約2300万円を補助した。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、外出自粛や観光客の減少、在宅勤務などが進んだことで売り上げが減少。2月は前年比97%だったのが、3月には63%、4月には43%となり、5月は30%にまで落ち込んだ。

市はバス利用の促進も含めて、てこ入れすることにし、上限運賃の設定を計画。期間中には乗客の意識調査なども行い、200円が適正運賃かどうかを見極める。

本来200円を超える運賃の差額の補填費用や、来年の本格スタートに向けたシステム改修など約2700万円を事業費として市議会に上程している。

10月以降は現金と、神姫バスが発行するICカード乗車券「ニコパ」のどちらにも上限金額を設定し、来年4月以降は利用促進とシステムの関係からニコパ利用時のみ上限金額を設ける。現在、ニコパが利用できないコミュニティバスにも機器を設置し、利用できるようにする。

市創造都市課は、「『200円なら乗ろう』という人もいるはず」と言い、「路線バスは大切な市民の移動手段であると同時に観光や移住定住にとっても大きな要素。バス路線を維持するため、これまで利用していた人に戻ってきていただきたいし、新規の開拓にもつなげたい」と話している。

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