新型コロナウイルスの影響で夏休みが短くなり、暑い中の通学を余儀なくされている兵庫県丹波篠山市内の児童を熱中症から守るため、同市教育委員会は通学距離がおおむね2・5キロ以上の児童を対象に3日から9月18日まで、バスやタクシーによる「臨時スクールバス」を運行している。運行日数は学校ごとに異なり、最大で期間中の20日間となる。
臨時バスは暑さが厳しくなる下校時のみ。比較的涼しい登校時は徒歩で通学する。
通常は学校までの距離が4キロ以上の児童がスクールバスや路線バスを利用しているが、今夏は2・5キロ以上で、学校長が必要と判断した地区の児童を対象に、特例として臨時バスを運行することにした。
対象児童は市内10校計255人。準備ができた学校から順次、利用を開始しており、2学期が始まる24日からスタートする学校もある。
バスやタクシーは市内4事業者が車両を出す。経費は約740万円で、緊急対応のため、予備費を充てる。
市教委はこれまでに、市立小、中、特別支援学校の全ての児童・生徒にネッククーラー(冷感タオル)を配布しているほか、希望する学校への丹波篠山茶の給茶器設置など、真夏の学校生活の負担軽減を図っている。