兵庫県丹波市山南町の岡本自治会(田畑康彦会長)がこのほど、「おかもと華火回廊」を催した。午後8時から、41世帯の住民が一斉に手持ち花火を各戸の庭や道端で点火した。毎年この日に開催する夏祭りは新型コロナウイルスの感染防止のために中止し、その代わりに住民の心を一つにするイベントをしようと企画した。
同自治会の夏祭りは毎年、同公民館グラウンドにやぐらを組み、提灯を飾って、模擬店を出店するなど盛大に行ってきたが、コロナの影響でやむなく中止に。今年は恒例の花見会も中止だったため、皆でできるイベントをしようと、公民館事業として「―華火回廊」を企画。事前に手持ちの花火セットを各戸に配布した。
午後8時になると、各戸で花火が始まり、賑やかな声が聞こえ始めた。公民館グラウンドでは各戸から見えるようにと、パレットにドラム缶を載せ、その上から花火が打ち上げられた。
田畑賢悟さん宅では3世代5人と、長男で5年生の唯音君の同級生で隣に住む田畑澪菜さんも加わり、庭先で花火を楽しんだり、公民館グラウンドでの打ち上げ花火を見たりした。唯音君は「みんなで花火ができて、うれしい」、澪菜さんは「今年初めての花火ができた」と喜んでいた。
梅垣勝公民館長らは「イベントをなくすのは簡単なこと。多くの方に参加いただき感謝したい」と話していた。