国の景観まちづくり刷新モデル事業による補助を活用した兵庫県丹波篠山市北新町の市道大手線の無電柱化完成式が開かれた。市や事業関係者など約30人が参加。電柱や植栽がなくなったことで篠山城跡までの見晴らしがよくなった観光のメインストリートの完成を祝った。
観光拠点施設の大正ロマン館から国史跡・篠山城跡周辺までの300メートル。うち250メートルの区間で電柱11本を抜き、電線は地中に作った共同溝に埋設した。路面はデザイン性のある舗装にしたり、ベンチ16基を点在させて休憩スペースも設けた。
道路わきにあった植栽も伐採し、歩道も拡幅。利便性と景観の向上につなげた。低位置に照明を設置したことで、夜間の景観もよくなった。
式典で歩道整備などの監修を手掛けた東京大学名誉教授の堀繁さんは、「丹波篠山にはたくさんの魅力があるが、弱いと思っていたのは『道』。今回の整備は非常に理にかなっており、私たちだけでなく、孫の世代までにも良い事業になった」と評価していた。
事業費は約2億5000万円でうち2分の1を国が補助した。