兵庫県丹波市青垣町の水路で14日朝、国の特別天然記念物「オオサンショウウオ」が見つかった。家の前の水路に突如現れた珍客に、近所の人たちは「何でこんなところに」と目を白黒させている。
見つかったオオサンショウウオは体長70センチほどで、全身は明るい茶色。体中に黒い斑点がある。近所の人たちの視線を浴びながら、泳ぐには狭いマスの中を、時折身体をくねらせて歩き回っていた。
山からの出水を受ける溝と川から渓流水を引き込んだ水路の合流点。目の前の建設会社の社員が見つけた。
50年ほど前に見て以来という86歳の男性は、「歯が鋭く、かまれたら大変と聞いて育った。家の前にこんな大物がいるなんて。山から来たのか、川から来たのか、どちらにしてもエサが足りないだろう。役所に連絡して保護してもらう」と話していた。
水路は近くを流れる佐治川の水を引き込んでいる。佐治川はオオサンショウウオの生息地で、稀に川で目撃されることがある。