「地域猫活動」などを行う兵庫県丹波市のNPO法人丹波コミュニティハブ(岩間里美理事長)が31日午後1―4時、丹波ゆめタウン(同市氷上町)で、初めての子猫だけの譲渡会を開く。生後3カ月―半年の20匹の新しい飼い主を探す。同法人は、5月以降「駆け込み寺」のようになり、36匹の子猫を保護し、収容能力をオーバー気味。「駆け込む人も子猫の命を救いたい思いは一緒。ただ、その先のこと、餌や薬代などの費用がかかることも頭の片隅に置いてほしい」と、カンパや譲渡会の手伝いなど、NPOが活動を継続できるよう支援への協力も求めている。
同法人は、繁殖をしないよう去勢・不妊手術した飼い主がいない猫と、地域住民との共生をはかる「地域猫活動」を啓発、実践するために今春、設立した。猫の殺処分をなくす活動の一つに、保護猫の譲渡会があり、ポスターをあちこちに張って宣伝したからか、「猫を引き取ってくれるところ」と思った人から、子猫を引き取ってほしいと、持ち込みが相次いだ。
自宅の敷地内で野良猫が子猫を産んで困っている、道端で捨て猫を見つけたと、保護を頼まれたり、市役所に持ち込まれ、保護しなければ動物愛護センターで殺処分される子猫を引き取るなどしてきた。
飼い主が見つかったのはうち13匹。6匹の飼い主が見つかり、新たに7匹を引き取る、といった具合。飼い主が見つかりやすい子猫のうちに飼い主を探そうと、他のグループの譲渡会にも参加している。
また「繁殖期を迎えている、家に居着いているような野良猫がいるなら、一刻も早く不妊・避妊手術を受けさせてほしい。手術費用を低価格で抑える方法も助言できる。今保護している猫の飼い主が見つからないと、うちで引き取るのは難しいが、手術などの相談には乗る」と言う。
保護猫活動のために野良猫を捕まえると、「捨てといて」と言われることがある。「犬や猫を捨てるのは、動物愛護法違反で犯罪。手術して地域で飼いましょう」と呼びかけている。