旅行代金の35%が還元される「GoToトラベル」に、10月1日から旅行代金の15%分の「地域共通クーポン」の付与が始まった。今月末には25%のプレミアム付き食事券「GoToEatひょうごキャンペーン」が始まる。これら国の制度に加え、誘客のために独自にお得なクーポンを発行している自治体もある。「トラベル」を9月末までに3度利用し、今月から1月末までに5度の旅行を申し込み済みの、「達人」夫妻の利用法を見ながら、「GoTo」を整理する。
自治体独自サービスも利用
全て、事前に登録した事業所のみが対象。
夫妻は、箱根、福井、宮津で利用。9月に訪れた宮津では、展望風呂付きの部屋で海の幸に舌鼓を打った。旅行代金(1泊2食付き宿泊料)は、2人で4万4800円。35%引きで、自己負担は2万9120円。
夫妻はここで、「京丹後ふるさと旅行券」を2万円分使った。京丹後市が独自で売り出したクーポンで、プレミアム率100%。宿に現金で支払ったのは9120円だった。同「旅行券」の購入に1万円使っており、実質の自己負担総額は1万9120円。57%も得をした。さらに、同「旅行券」の特典で、米2合と梨3個をもらった。
夫妻は、「10月からは、さらに楽しみが増える」と目を輝かせる。15%分の「地域共通クーポン」が付与されるからだ。
同じ宿で1月の宿泊予約をした。目当てはカニ料理。旅行代金は8万7600円。35%割引きだと3万660円引きになるが、国補助は1人1泊1万4000円が上限のため、2人で2万8000円引き。15%分付与される「地域共通クーポン券」も2人で1万3140円とはならず、1万2000円分(1人1泊あたり上限6000円×2人分)の付与になる。
夫妻は、「京丹後ふるさと旅行券」を支払いに充当する予定。1人1泊1万円分まで使え、2人分「旅行券」で支払うと、実質自己負担総額は4万9600円。1万2000円分付与される「共通クーポン」は、旅行代金に含まれない、夕食時の酒代にあて、残金でおみやげを買う予定。
夫妻は「1回分の旅行予算で、2回行ける。こんなに得ならもういっぺん行こうとなる。国の予算が尽きる前に、行き先を決め、宿を押さえた方がいい」と話していた。
夫妻のようにインターネットを使って自身で予約し個人旅行をする方法もあれば、旅行社で手配する方法もある。旅行社で手配する場合は、宿泊代金だけでなく、交通費を含めた旅行代金全体が35%の補助、15%のクーポン付与の対象になる。旅行社が「トラベル」を利用したお得な企画ツアーを売り出しているほか、グループや隣保の旅行に独自ツアーを組んでもらう方法もある。日帰り旅行も対象で、「バスやジャンボタクシーで友人グループで日帰り旅行」といった使い方もできる。