サルさん、お先に! イベントで「放置柿」収穫 ”楽しく、おいしく”獣害対策

2020.10.11
地域

柿採りに挑戦する子ども=2020年10月11日午前9時28分、兵庫県丹波篠山市火打岩で

ニホンザルによる獣害に悩まされている兵庫県丹波篠山市畑地区のみたけの里づくり協議会が11日、サルのえさとなり、里に引き寄せる原因となる放置された柿を、サルより先に収穫するイベント「さる×はた合戦」を同地区内で開いた。

8回目を迎えた今年は市内外から過去最多の約110人が参加。地元住民とともに地区内に点在する柿を採り続け、楽しみながら獣害対策に励んだ。

同地区内の火打岩では、子どもたちがはさみを器用に使って手際よく収穫。「僕もサルみたいに登って採ってくる」と、木によじ登ろうとする無邪気な子どもの姿も見られた。採った柿は「お土産」として好きなだけ持ち帰った。

祖父と参加したという小学4年生の男の子は、「『いっぱい柿を採りたいなー』と思って来た。目標は100個」と笑顔だった。

同地区はサルによる農業被害が深刻なエリア。そこで2013年に神戸大学が実習の一環で、サルのえさになる放置された柿を収穫する企画を打ち立て、地域住民らと交流しながら“おいしく楽しく”獣害対策を展開しようとイベントを始めた。

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