兵庫県丹波篠山市の民家の間を流れる水路で、ひとりでにツバキが育ち、たくさんの実をつけている。住民らは、「ほとんど土がないのに元気。ど根性ツバキですね」と笑顔で話している。
排水路の土管の上にあるわずかな土に根を下ろしており、樹高は2メートルほど。毎年2―3月にかけて美しい花を咲かせ、近隣住民から愛されている。大きいもので直径5センチほどもある実が特徴。今年は約30個ついている。
近くの男性(70)と女性(79)によると、6―7年ほど前にこのツバキに気付いたそうだ。少し離れた所にツバキが植わっているが、なぜこの場所に生えているのかは分からないという。
2人は、「鳥が種を運んできたんやろか? それにしても実は堅くて食べられそうにないし」と首を傾げつつ、「ここまで大きくなったのは、水路に栄養たっぷりの水が流れているからかな」とほほ笑んでいる。