兵庫県丹波篠山市主催の「戦没者追悼式」がこのほど、同市北新町の田園交響ホールで開かれた。遺族や来賓ら122人が参列。戦後75年となる節目に、1845柱に哀悼の意を捧げ、恒久平和への誓いを新たにした。
式典では、菊の花が飾られた祭壇に向かって、酒井隆明市長をはじめ来賓、遺族らが献花した。
酒井市長は式辞で「ご英霊がこよなく愛されたふるさとへの思いを忘れることなく、市民をあげてまちづくりを進めていく」と述べた。
市遺族会の粟野敏晴会長は「私たち遺族も年を重ね、国民の8割は戦後生まれになった。先の大戦を知らない世代も多く、記憶が風化されつつある。あの悲惨な戦争を二度と繰り返すことのないよう、今を生きる世代、明日を生きる次の世代へ伝えていかなければならない」と追悼の言葉を述べた。
市内コーラスグループの伴奏などを務めるピアニスト、井本裕美さんが平和への願いを込め、ピアノで「椰子の実」「ふるさと」を演奏した。