日本遺産「日本六古窯」の一つとして知られる丹波焼の里・兵庫県丹波篠山市今田町で、来年の干支「丑(うし)」の置物作りが最盛期を迎えている。
「圭泉窯」の窯元、2代目・北村圭泉さん(65)は、石こう型に粘土を押し付けて作る「押し型成形」で生産。分割したパーツを組み合わせて作るため、非常に手間がかかり、「一日にできるのは2つか3つくらい」と苦笑する。
800度で素焼きし、黒い釉薬を施して、1250度で本焼きすると完成。太い胴体と脚、そして、伏し目がちながら真正面をぐっとにらみつける姿が特徴で、まるで「闘牛」のよう。「コロナ禍にあっても踏ん張って、元気を出して、『がんばりましょう』という意味を込めました」と話している。