門松ってなに? 年神様への目印 縁起物てんこ盛りの飾り

2020.12.23
地域歴史

施設の前に門松を飾る住民ら=2020年12月23日午後1時15分、兵庫県丹波篠山市で

もういくつ寝るとお正月。年末を迎え、各地で神社や玄関先、施設の前などに「門松」を飾る様子を見るようになってきた。そこで、はたと思う。「門松ってなに」―。

門松は、五穀豊穣をもたらす年神様(歳徳神)が迷わずに各家を訪れるための目印(依り代)。門松と同様、代表的な正月飾りの鏡餅も、年神様へのお供え物だ。

起源は正月の子(ね)の日に外出し、小さな松の木を引き抜くという平安時代の儀礼「小松引き」という。

代表的な材料は、常緑樹で冬でも葉が落ちないことから不老長寿、繁栄の象徴とされる「松」、垂直に育つことから生命力の強さを意味する「竹」、年の始まりに咲く花でめでたい紅白色の「梅」の3つ。

葉が幾重にも重なる様子を吉事が重なることに見立てた「葉牡丹」、難を転じて福となすとかけた「南天」、縁結びの意味を持つ「水引き」などが飾られることも多いなど、縁起の良いものでてんこ盛りの飾りだ。

世は新型コロナ禍中。アマビエと同様、今こそ邪気を払い、生命を与えてくれる年神様を呼ぶための「縁起物」を生活に取り入れてみては?

関連記事