あの木なんの木、気になる木―♪ 兵庫県丹波篠山市の山の稜線から、ぽっこりと突き出た丸い樹形をした木がある。まるで山にマッチ棒を突き刺したかのよう。地域住民らも「おもしろい形をした木やなあ、と眺めているが、なぜあんな形になったのかは分からない」と首をかしげる。
住民によると、「近年になってから目立ち始めた」と言い、近くの寺の僧侶も、「法事でお見えになった方々からも、『あの木は何?』と問われることがよくあります」。
正体を探るべく、生えている場所まで登って確認したところ、気になる木はヒノキ。樹高は約11メートル。地上6メートル付近から突如、枝が斜め上に向かって生え、葉を茂らせている。それより下にも枝はあるが、そのすべてが枯れている。
枝打ちやせん定がされた形跡はなく、まさに自然がつくり出した造形だった。