ねらえ「渓流の女王」 アマゴ釣りに50人 深い森で糸垂らす

2021.03.28
地域

渓流でアマゴ釣りを楽しむ参加者=2021年3月20日午後零時34分、兵庫県丹波市青垣町稲土で

兵庫県の加古川漁業協同組合(渡辺昭良代表理事組合長、750人)がこのほど、同県丹波市青垣町の稲土川で「アマゴ釣り大会」を開いた。丹波市をはじめ、西脇や小野、宝塚、伊丹、尼崎などから20―80歳代の男女約50人が参加した。会場は深い森の中。参加者はエントリーを済ませると、「ここぞ」と見定めた瀬や淵に糸を垂らし、アマゴが食いつくのを静かに待った。

参加者たちは、深い森の中を縫うように流れる渓流で、餌釣りのほか、ルアーを使うなど、さまざまなスタイルで「渓流の女王」に挑んでいた。

副組合長の萩原登さん(69)は、「コロナ禍で家時間が増えていると思うが、渓流釣りは美しい自然の中で密にもならずリフレッシュできる良い遊びですよ」とほほ笑んだ。

閉会式では参加者に、魚のサイズを競う大物賞、釣った魚の数と総重量を競う大漁賞などを贈り、好成績をたたえた。

同組合は、四十数年以上も前から毎年、アマゴの個体数保護のため、同渓流に成魚や稚魚を放流している。4―5年前からは1万2500粒の卵を同渓流でふ化させ、放流する「発眼粒放流事業」も行っている。今年も成魚90キロ(約1000匹)を放流しており、アマゴ釣りの穴場として一部の釣り人から知られているが、「もっと組合活動をPRしていこう」「地域の活性化にも寄与できたら」との思いから、昨年初めて同大会を企画した。

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