春日で「豚熱」確認 兵庫県では初 イノシシ2頭の死体から 「人体への影響ない」

2021.03.16
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兵庫県は16日、同県丹波市春日町内で死んでいた野生イノシシ(成獣)2頭から、「豚熱」が確認されたと発表した。県内での感染確認は初めてで、24都府県目。

豚熱は、豚とイノシシ特有の病気。ウイルス性で感染力、致死率共に高いが、人に感染することはない。

県によると、感染が確認されたのは、14日に春日町野瀬の山中で見つかったイノシシで、2頭とも15日に県が実施した簡易検査で陽性反応を示し、16日の国の検査で感染が確定した。

感染を受けて県は、県内59カ所の全飼育施設で消石灰などによる消毒を実施。同市、丹波篠山市や猟友会に対し、感染確認地点から半径10キロ圏内で捕獲したイノシシや、イノシシ肉などを圏外に持ち出さないよう要請した。また両市のほか、豊岡市、朝来市、川西市、猪名川町の山林で、経口ワクチンを餌で包み、土に埋める。

県によると、昨年6月から養豚場の飼育豚などへのワクチン接種を継続実施しているため、飼育豚などの移動や出荷が制限されることはない。豚熱にかかった豚、イノシシの肉が市場に出回ることはなく、仮に食べたとしても人体に影響はないという。

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