兵庫県丹波篠山市の小前千鈴さん(71)宅の畑で、コンニャクの花が開花した。数年に一度しか咲かないといわれる珍しさに加え、今年は計11本が同時に開花。ひときわ異彩を放つ濃い赤紫色で、英語圏では別名「Devil’s Tongue」(悪魔の舌)と呼ばれるのも納得の姿だ。
「付属体」と呼ばれる長い棒状の器官と、それを取り囲む「仏炎苞(ぶつえんほう)」からなる。花は独特のにおいを放ち、受粉のために虫を呼び寄せる。食材としておなじみのコンニャクは球茎から作られる。
15年ほど前からコンニャクづくりを楽しむために栽培してきたが、ここ5、6年は掘っておらず、気が付けば、「悪魔の舌」がニョキニョキ。小前さんは、「『ちゃんと掘らんか』と怒られているよう。ツンとしてちょっと怖いです」と苦笑している。