「茶縁」広げていきたい
丹波篠山市の味間、後川両地区で茶畑の世話をしながら、四季を通じて丹波茶に関わる体験会を開くグループ「日本茶を楽しむ会Tan―te(タンテ)」の代表を務めている。茶摘みの時期を迎え、「茶畑の緑から元気をもらえる」と目を輝かせている。
同市大山地区出身。幼い頃、京都に住んでいたおばのところで、茶葉を使って急須で淹れる煎茶道に触れた。結婚する26歳になるまで茶とは縁遠い生活を送ったが、結婚後、おばが三田市に移住したこともあり、久しぶりに煎茶道に触れた。「20代は余裕がなく、周りが見えない生活だったが、煎茶道を始めたことで気持ちの余裕ができた」
「心安らげるお茶のことをもっと知りたい」と2010年、日本茶アドバイザー(NPO日本茶インストラクター協会認定)を取得。その後、丹波篠山市内で煎茶道や、産地や種類を当てる「お茶かぶき」の体験会を開いてきた。少しずつ仲間が増えてきたことから、「Tanba」と、主に西欧で茶を意味する「te」を組み合わせた「Tan―te」を結成。さらに研さんを積み、16年に日本茶インストラクター、20年にインストラクター・リーダーを取得した。
19年12月から味間、2020年3月から後川で、同グループが茶畑を借りて、体験会に使う茶葉を栽培している。5月は茶摘み、7月は紅茶作り、11月は秋番茶作り、2月は寒茶作りと季節ごとに催しを開いている。
「市内に住んでいないので、茶畑の管理や催しの運営は、市内のメンバーの協力があってこそ。『お茶がつなぐ心豊かな暮らし』をテーマに『茶縁』を広げていきたい」。48歳。