「甲子園で決勝」夢が実現
2000年4月、市島町で全国高校女子硬式野球の第1回選抜大会を開催するに当たって屋台骨として動き、以来、一線に立って奔走、5年前から全国高校女子硬式野球連盟の会長を務める。今夏に丹波市で開催される夏の大会の決勝戦が甲子園で行われることが決まった。「甲子園で決勝を戦わせたいというのは私たちの夢だった。女子野球のすそ野がさらに広がることになるでしょう」と話す。
春の選抜大会と併せ、04年から夏の大会を市島町で開催するようになった。それまで東京の福生市などで開催されており、この年、夏の大会としては8回目だった。そのときの出場チームが10チーム。その後、出場チームが増え、昨年の夏の大会には約35チームの出場が予定されていた。しかし、新型コロナウイルスのため、春の選抜に続いて中止を余儀なくされた。「春も夏もなかった3年生たちの無念を思うと、いたたまれない気持ちだった」
今年は春の選抜大会が行われた。夏の大会も、最悪の場合は無観客にすることを視野に入れながら開催することにした。そこに「甲子園で決勝を」という悲願の実現が加わった。「私たちの全国高校女子硬式野球連盟の上部組織である全日本女子野球連盟の山田博子会長が、丹波市での夏の大会に理解を寄せてくれている。全日本女子野球連盟の働きかけもあって、甲子園での決勝戦が実現しました」という。
過去最高の40チームが出場する今年の夏の大会。「これまで以上に注目を集めることになり、丹波市の活性化にも寄与できると思う。次なる夢は、丹波地域の高校に女子の硬式野球チームができ、大会に参加してくれることです」。75歳。