通常開催2年連続で断念 「デカンショ祭」代替案検討へ 「形変えても火消さない」

2021.06.07
地域

毎年8月15、16日に兵庫県丹波篠山市の篠山城跡三の丸広場で開かれている「丹波篠山デカンショ祭」について、市や商工会、観光協会などでつくる同祭振興会は2日、同市商工会館で総会を開き、新型コロナウイルスの影響を受け、昨年に続き、今年も通常の形での開催は行わないことを決めた。昨年は代替としてネットを活用した「オンラインデカンショ」を開催。今年も何らかの代替案を検討し、22日の会合で方向性を決める。

総会では委員から、「歌って踊って密になるのが本来のデカンショ。8月ではみんながワクチンを接種できていないため、いつものデカンショ祭は無理」「集会も宴会もしていない人々の気持ちを無にしてはいけない」などの意見が出され、通常開催はしないことを決めた。

その後、通常開催の断念を見込んで、市商工会青年部、丹波篠山観光協会、市観光交流課がそれぞれ感染対策を施した代替案を提案した。

同青年部は▽やぐらの展示と開放▽デカンショ祭が体験できる散策コースの設定▽人数を限定したセレモニー▽部員らでの踊りをオンライン配信する―、観光協会は▽ウェブアプリを活用して入場制限を行う限定的な祭り▽商店街などでのパレード―など、観光交流課は▽市内各地区から数人のグループでデカンショ踊りを踊りながら大書院を目指す「デカンショの道」イベント―をそれぞれ提案した。

ほかにも案を募り、22日に方向性を決定する予定。会長の酒井隆明同市長は、「形を変えてでもデカンショの火を消さず、来年につながるような企画を検討したい」とした。

同祭は、お盆の風物詩として親しまれており、「デカンショ、デカンショで半年暮らす」の歌詞で知られるデカンショ節に合わせて踊る県内最大級の祭典。

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