兵庫県丹波篠山市の竹林で13日、国蝶「オオムラサキ」の飼育に取り組んでいる篠山小学校の3年生14人が放蝶会を開いた。長年続く同校の伝統行事。児童らは、先輩から受け継がれてきた大切な命を空に向かって放ち、繁殖を祈っていた。
同校ではかつてのように国蝶が飛ぶまちにしようと、2009年からオオムラサキを飼育している丹波の森公苑(同県丹波市)から幼虫を譲り受け、飼育をスタート。毎年、幼虫のえさとなるエノキの木が自生し、地元住民が整備している竹林で放蝶している。越冬幼虫も確認されているが、繁殖と言えるレベルには達していない。
この日は19頭を放蝶。地域住民らが見守る中、児童らは虫かごから飛び立つ国蝶の様子を笑顔で見守り、「バイバイ!」と手を振っていた。
男子児童は、「飛び立ってくれて安心した。元気に卵を産んでくれたら」と話していた。