大規模火災で10棟に延焼 市が対策本部設置 被災世帯へ10万円の「見舞金」

2021.07.25
地域

大規模火災が発生した現場。がれきが散乱し、焦げた臭いが充満している=2021年7月25日午前8時28分、兵庫県丹波篠山市山内町で

24日午後5時15分ごろ、兵庫県丹波篠山市山内町の木工工場から出火。周辺の民家などに延焼し、計10棟1950平方メートルを焼く大規模火災となった。消火活動は翌朝まで続き、25日午前8時40分に鎮火した。けが人はいなかった。

現場は民家や商店などが密集している同市の中心部。篠山署によると、工場を所有する50代の男性が出火しているのを見つけ、119番通報した。工場は休みで、出火当時、工場内には誰もいなかったという。出火原因は現在調査中。

市消防本部から消防車両計8台30人が、市消防団からは消防車両計29台220人が出動した。同本部によると、午後5時から同6時までの同市の最大風速は6・2メートル、平均風速は3メートルで、西南西の風が吹いていた。

市によると、火事の被災者ら15人ほどが近くの公民館に避難した。

火災発生当時、近くを通りかかった同県丹波市の60代女性は「『バン』という爆発音が複数回聞こえた」と話していた。

大規模火災の発生を受け、市は25日に災害対策本部を設置。9世帯14人の被災者への対応について協議した。衣服や家具、食料などの支援物資を市民らから募る専用窓口を設置することと、見舞金として明日、被災した1世帯につき10万円を市から手渡すことを決めた。

また、自宅を焼失した避難移転希望者へ市営住宅などを手配することや、保険証やマイナンバーカードなど証明書の再発行を速やかに行っていくことなども確認した。

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