兵庫県丹波篠山市当野の酒井和孝さん(71)が畑で育てているヒマワリが開花した。高さ3・5―4メートルほどと巨大。そそり立つ茎のてっぺんに直径30センチほどの大輪を咲かせている。
3年ほど前から、ロシア原産の品種のヒマワリを育てている和孝さん。年々数を増やしており、現在は約30株を植えている。栽培の秘訣は「とにかく、大きくなれ、と祈りながら水をやることです」と笑う。
今年の2月、和孝さんの妻・千寿子さんが70歳で他界。20年ほど前に脳腫瘍を発症し、闘病生活を送っていた。そんな千寿子さんに少しでも元気になってもらおうと、和孝さんがヒマワリの花を見せてあげた日もあった。
「『お父さん、今年も奇麗に咲いてくれてるなあ』と言うて、天国から見てくれてるんちゃうかな」―。そう言って和孝さんは空を見上げている。