兵庫県丹波篠山市今田小学校1、2年生計40人が6月25日、日本六古窯の一つとして名高い「丹波焼」の作陶過程で出る、「ガラメン」と呼ばれる欠片を利用したモザイクアートの制作に挑戦した。地元の若手陶芸家でつくる「グループ窯」が初企画。児童たちは一つひとつ色も形も違うガラメンを自由に敷き詰めて花や動物などを表現。個性豊かな作品を完成させ、楽しみながら地域が誇る伝統に触れた。
同校は毎年、学校にある登り窯で丹波焼の焼成体験を行うのが伝統だが、新型コロナウイルスの影響で、昨年に続き今年も中止に。そんな中、同グループが「丹波焼の文化に触れ、体験を通してSDGs(持続可能な開発目標)についても学んでほしい」と企画した。
メンバーが約40キロのガラメンを用意。直径が約3センチと約1センチの2種類の大きさに分け、茶系を中心に、青やピンクなどさまざまな色を揃えた。児童がけがをしないよう専用の機械を使って角を丸くした。
講師は「昇陽窯」(同市今田町下立杭)の大上裕樹さん、「省三窯」(同市今田町上立杭)の市野秀作さんの2人が務めた。
児童たちは各学年の教室で作業。メンバーがこしらえた30センチ四方の木枠にチューリップやクジラなどのイラストを鉛筆で下書きし、その上から、木工用ボンドを塗ったガラメンを、パズルをはめ込むように並べていった。
1年生の男の子は「細かい作業が楽しかった。ガラメンの色がきれいでかっこよかった」と話していた。