兵庫県内陸部にある丹波市の上田忠雄さん(78)が、夏でもビニールをかけたままのハウスの中で、南国の果物を育てており、4年目の今年、初めてバナナが実った。「食べられるサイズにまで育って」と期待しながら日々水を与えている。
遊び心で種苗会社から「アイスクリームバナナ」の苗を取り寄せ、ハウスの中に植えた。冬を迎えると枯れた葉を切り落とし、根は生かした状態にした。露地が氷点下になる1、2月もハウスの中で囲い、ついに今年、バナナの花が咲き、房がついた。
現在10センチほどで、収穫は9月ごろ。これから徐々に太り、15センチほどになる見通しという。
「気長に待ってないといけないけれど、ここまで来たら、味わいたい」と日に焼けた顔をほころばせる上田さん。ドラゴンフルーツやアップルマンゴーの栽培も始めており、家庭菜園に新しい楽しみを見出している。