兵庫県丹波市氷上町石生の氷上回廊水分れフィールドミュージアムで、秋季ミニ企画展「秋の里山動物展」が開かれている。同ミュージアムと兵庫県森林動物研究センター(同市青垣町)の共同企画。同県内に生息する野生動物の生息状況や、野生動物による農林業被害などのさまざまな課題について、12体の哺乳類のはく製とそれら動物の生態などを解説したパネルとで紹介している。31日まで。
ツキノワグマ、キツネ、ニホンザル、イタチ、テン、ニホンジカ、イノシシの在来種をはじめ、近年、国内の生態系に影響を及ぼしているとして問題になっているアライグマ、ヌートリア、ハクビシンの外来生物のはく製も展示している。また、姿がよく似ているため混同されているタヌキとアナグマを隣り合わせで展示し、違いを確認できるようにしている。
シカの解説パネルでは、増え過ぎたシカによる農林業被害のほか、森林内の下層植物を食べ尽くすことで生物の種類が減っていることや土壌侵食を招いていること、それに伴う生態系への深刻な影響が心配されていることなどを説明。これらの状況から、同県は2018年度から、狩猟と有害捕獲を合わせて年間4・6万頭を捕獲する計画を立てていることを紹介している。
30日午後1―3時、専門家による里山動物の話や、トートバック作りなどのワークショップを予定している。里山いきもの研究所から専門家を迎え、丹波市に生息する野生動物の解説やクイズ、動物のシルエットをスタンプして仕上げるトートバック作りを計画している。参加費1組500円(入館料含む)。定員15組(先着順)。