エベレスト”5回分″走破 トレランプロの中谷さん 東京―大阪間の山野を13日間で

2021.10.15
地域

 

中谷亮太さん

山野を駆け抜ける競技「トレイルランニング」のプロランナー・中谷亮太さん(30)=兵庫県丹波市氷上町横田=が9月7―20日、東京から大阪までの山道を中心とした自然道約1140キロのコースを走破した。昼夜を問わず疾走し、途中、台風に遭いながらも13日間と約8時間をかけて走り抜いた。登った標高の合計「累積獲得標高」は4万2000メートルで、エベレストを5回登頂したのとほぼ同じ距離という。自身の過去最長距離を走り切り、「自分の限界を超えた挑戦。多くの人に支えられて幸せ」と話している。

東京八王子市から大阪府箕面市までを結ぶ、11都府県をまたぐルート「東海自然歩道」。ほとんどが山道で、場所によっては倒木が重なって道をふさいでいたり、草むらや沢の中を走らなければならなかった。

事前に入念なコース確認を行っていたにもかかわらず、「走ってみて初めて分かることが多く、危険と隣り合わせだった」と振り返る。全体の半分ほどは1人で走る時間だったが、所々で仲間が共に走ってくれたり、補給に協力してくれたりし、100人ほどが挑戦を支えてくれたという。

大きな石が無数に転がる険しい道も(中谷さん提供)

中谷さんによると、過去に同じコースを走ったトレイルランナーは2人。同じ道のりを走って“物差し”にすることで、自分の実力を知りたかったという。2人はいずれも16日間以上かけてゴールにたどり着いたが、中谷さんは2人より3日以上、速く走り切った。

今後、2年以内に拠点をスペインに移し、世界大会に照準を合わせる。「大きな大会で結果を出したい」と意気込んでいる。

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