教育リーグで初登板 ロッテ・中森投手、1回3人でピシャリ 好投に両親も安堵「思わず涙」

2021.10.17
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ロッテの中森俊介投手(昨年12月の新入団選手発表会で撮影)

兵庫県丹波篠山市出身で、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの中森俊介投手が14日、SOKKENスタジアム(宮崎市)で行われたみやざきフェニックス・リーグ(教育リーグ)のオリックス・バファローズ戦に登板した。プロ相手に登板したのは初めて。1回を投げ、3人の打者に対し、被安打0、奪三振2、無失点で、1人の走者も出さない完璧な投球を披露した。

6回裏に登板。腕を振りかぶるワインドアップから全13球を投じた。最速は151キロだった。

先頭打者を148、151キロのストレートで追い込んだ後、スライダーで見逃し三振に。続く同期の元謙太選手には、4球全てストレートで勝負。最後は外角低めいっぱいに148キロを投げ込み、2者連続で見逃し三振を奪った。3人目はスライダーでピッチャーゴロに打ち取り、マウンドを降りた。

登球前には、中学時代から続けている、下を向き、何かを抱えるように両手を腰の辺りに据えるポーズを取るルーティンを行っていた。

中森投手の父、博さん(43)は「今年のうちにプロ相手に投げる姿が見られた」と安堵し、投球に関しては「力感がなく、びっくりするぐらいの良い出来だった」と褒めていた。

母の美幸さん(43)は、「1週間ぐらい前に『14日に投げる』と連絡があった。全然緊張していないみたいで、『早く投げたい』と言っていました」と笑う。オリックス戦は、「長男と2人でテレビの前に釘付け。ストライクが入るたびに拍手していた。たった5分ほどだったけれど、本当に疲れた。投げ終わった後には、思わず涙がこぼれてきた」と、好投に胸をなで下ろしていた。

中森投手は4月、社会人チーム「セガサミー」との練習試合で対外試合初登板。今年、2軍の公式戦での登板機会はなかった。

◆中森俊介(なかもり・しゅんすけ)◆ 右投げ、左打ち。182センチ、86キロ。福住小学校時代に地元の「多紀野球少年団」に入団。その後、篠山東中学校では軟式野球部に所属し、3年夏からは硬式野球チーム「三田ボーイズ」でもプレー。明石商業では、1年夏からベンチ入りを果たし、4度甲子園に出場した。2年時には春夏共にエースとしてチームを4強へ牽引。昨年のドラフトでロッテからドラフト2位指名を受けた。入団後、地元の兵庫県丹波篠山市の「丹波篠山ふるさと大使」に就任した。

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