兵庫県丹波市内の山野を駆けるトレイルランニングの大会「TAMBA100アドベンチャートレイル」がこのほど行われた。同市青垣町大名草のキャンプ場「ダイナソーベース」を発着点に、岩屋山や五台山、向山や笹ケ峰などを走る100マイル(約160キロ)と50キロの2部門に計73人がエントリーし、海外で活躍する選手も多数、名を連ねた。100マイル部門の登った標高の合計「累積獲得標高」は、世界大会でも類を見ない約1万6000メートルに及ぶ屈指の難コースだったが、出場選手は果敢に疾走した。
市内の有志を中心とする実行委員会(中谷亮太委員長)が主催。大会運営にはボランティア100人ほどが携わり、ルート案内やランナーの休息所「エイドステーション」の運営に当たった。同市氷上町中央地区自治振興会は甲賀山の麓にエイドを設け、そばやぜんざいなどを振る舞い、選手の疲れを癒やした。
天候には恵まれず、降雨や気温の低下で悪条件のレースとなり、山頂付近では吹雪となる場所もあったが、半数以上のランナーが完走を果たした。
実行委員長の中谷さん(30)は、「選手がゴールした時の顔を見ると、他のレースでは見られないような喜びや達成感が感じ取れた」と笑顔。「大会運営は大変だったが、来年も開催したい。丹波は“世界一”をつくることができる場所であることを市民に知ってほしいし、誇りに思ってほしい」と話していた。