貴重な史料「もったいない」 月2回、有志が開館に協力 市島民俗資料館

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ボランティアが開館に協力する市島民俗資料館=2021年11月28日午前11時33分、兵庫県丹波市市島町上田で

兵庫県丹波市内の歴史愛好家が、入館に事前申し込みが必要な「市立市島民俗資料館」(同市市島町上田)を、月2回ほどの頻度で開館するボランティア活動を始めた。同館前にある「三ツ塚廃寺」に使用されていた瓦に加え、近くの窯跡「天神窯跡」で出土した棟飾り、同町梶原自治会の梶原遺跡で発掘された旧石器―奈良時代の遺物など、貴重な考古・民俗史料が多数展示されているが、利用者が少なかったり、市の職員を配置できなかったりして、市文化財課に申し込みがあった場合のみ開館していた。発起人で、市文化財保護審議会委員の山内順子さんは、「市島の地に太古から人が暮らしていたことがうかがえる史料が並んでいる。来館者の目線で分かりやすい展示ができれば」と話している。

同館は1987年に設置。往時の人々の暮らしを知る上で貴重な展示物が多くあるが、近年は利用するのに市文化財課への事前申し込みが必要だった。

見たいときに見られない状況を“もったいない”と捉え、市の許可を得た山内さんがボランティアによる開館を周囲に呼び掛け、15人が賛同。開館時は交代で受け付けなどを担い、山内さんが展示解説をしている。今後、分かりやすい展示説明を加えて親しみやすくしたり、同館内で歴史講座を開催したりすることも検討している。

ボランティアの一人で、市島町史実研究会の井上英道さん(79)は、「良い文化財が眠ったままではもったいない。以前からそのような思いがあったので、多くの人に見てもらえるのはうれしい」と話している。

同寺は7世紀頃の建立とされ、金堂と左右に塔などが立っていた。同館には、同寺の軒先を飾った「軒丸瓦」などが展示されている。天神窯跡で出土した棟飾り「鴟尾」の一部も並んでいるほか、梶原遺跡で見つかった石包丁や須恵器、飛鳥時代の木製の農機具「犂」などもある。いずれもレプリカでなく、“本物”が見られる。

入館無料。午前10時―午後4時。事前申し込みによる利用は市文化財課(0795・70・0819)へ。

ボランティアによる今後の開館予定は次の通り。▽12月=12日▽1月=18日▽2月=15日▽3月=6、15日

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