やった!ギネス達成! 高校生の丹波栗プロジェクト オンラインで291人同時にモンブラン「パクっ」

2021.12.19
地域

 

参加者と共にギネス世界記録樹立を喜ぶ高校生たち=2021年12月19日午後3時53分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

和栗の最高級品として知られる「丹波栗」産地の兵庫県丹波市で19日、市民ら291人がオンラインで同時に丹波栗のモンブランを食べ、「ギネス世界記録」を樹立した。丹波栗を通し丹波市をもっと有名にしたいとの市内3高校生の思いに市民が応え、丹波栗の里にふさわしい世界記録が生まれた。

「同時にオンラインでケーキを食べた人数」という、前例のないギネス記録への挑戦。400人以上がオンライン会議アプリ「ZOOM」で参加し、「3、2、1、パクっ」の合図に合わせ、丹波栗のモンブランをほおばった。700人収容の大ホールの舞台の壁に、パソコン、プロジェクターを11台並べ、モンブランを食べている姿を投影するとともに、スマートフォンでパソコンの画面を動画撮影。動画を確認したギネス世界記録公式認定員が「291人が同時に食べた」と認定、認定証を生徒代表に手渡した。

高校生企画に協力し、オンラインでギネス世界記録に挑戦する丹波市民たち=2021年12月19日午後2時39分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

統括リーダーの酒井歩君(氷上高3年)は、「僕らだけではできないことを、多くの方に協力してもらい、成し遂げられた。最善を尽くしあきらめなかったら目標は達成できることを学んだ」と、喜びを語った。

「高校生が創る未来への架け橋プロジェクト」。「世界一巨大なモンブランをつくり、食べる」企画を、コロナ禍の時世に合わせ、オンライン開催とし「同時に食べた人数」に変更した。

高校生の夢のある企画に、モンブラン材料の丹波栗を、市丹波栗振興会が無償提供、市内の製菓業者「やながわ」が、そぼろ状に加工、スポンジ生地を焼き、モンブランキットをこしらえるなど、丹波栗関係者がこぞって応援。

ギネス世界記録認定証を、パソコンカメラに向けて掲げ、オンライン参加者にお礼を言う生徒たち=2021年12月19日午後4時1分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

市民は、開催にかかる200万円以上の費用をカンパし、慣れないオンラインアプリの操作方法を覚え、生徒の挑戦を後押し。パソコン、プロジェクターなどのIT機器も、市内の団体、事業所が提供した。

京都府と兵庫県にまたがる丹波地方で取れる丹波栗は、朝廷や幕府に献上されるなど、古くから丹波の風土が育んだ農産物として全国的な知名度がある。中でも丹波市産丹波栗は、新型コロナウイルス前に3年続けて行われた京都府と兵庫県にまたがる丹波栗産地6市1町の合同品評会で、3年連続最高賞の近畿農政局長賞を受賞するなど、品質に定評がある。受賞栗は、約1・1キロが11万9000円で落札されたこともある。1粒(約40グラム)換算で4500円超。

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