兵庫県丹波市市島町上垣の愛宕神社の氏子らが19日、同神社に掛ける大しめ縄を作った。8人が余田敏さん(66)宅に集まり、地域の有志らで栽培したわらを使って、和やかにしめ縄を編み上げた。
上垣、北岡本自治会内の6つのグループが持ち回りで掛け替えており、今年は上垣8組(久良部)が担当。同組の当番は18年ぶりで、作り方を知っている人はいなくなっていたため、余田さんがインターネットに出ていた資料を元に、詳細な設計図と手順書を作成して臨んだ。
わらは、「亜久里倶楽部」が提供。前の週にわらの選別と、たたいて柔らかくする作業を行っており、この日は撚りから始めた。中央が太く、端が細くなるよう、わらのグラム数を計りながら編み進めた。1時間半ほどで、長さ5メートルの大しめ縄が完成。余田さんが作った「しで」を3本付け、縄のけばをはさみで整えて仕上げた。
同組長の井上泰幸さん(58)は「みんな初めてでうまくできるか心配だったけど、ばっちりいい物ができた」と喜び、「コロナ禍の中、みんなで集まって力を合わせて出来たのがうれしい。これで良い新年を迎えたい」と話していた。