家庭内感染は防げる? 隔離有効、年齢で難しい面も 「同居家族の陽性率高い」

2022.02.21
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家庭内での感染予防のポイント

新型コロナウイルスの感染拡大で、兵庫県丹波健康福祉事務所管内の自宅療養者は328人(17日現在)いる。自宅療養の場合、家庭内感染を防ぐことは可能なのだろうか。

県感染症対策課は、「家庭内での感染が多いのは事実」とする一方で、県のホームページに記載している「家庭内での感染予防のポイント」を例に、「患者とは部屋を分け、身の回りのものは共用しない」ことが最も有効という。患者は個室にし、食事や寝る時も別室にするのが望ましい。タオルやシーツ、食器などは共用せず、洗面所やトイレのタオルには特に注意。入浴は患者が最後に入ることなどを勧めている。

同課によると、対策を徹底している人の中には、車中泊をしたり、感染した家族の食器は使い捨ての紙容器にしたりしている人もいるという。

自宅療養となり、特に感染対策が難しいのが、患者が幼い子どもや介護が必要な人などの場合だ。食事が自分で取れなかったり、隔離が難しかったりするからだ。同課も「患者の年齢などによっていかんともしがたいところはあるが、なるべく家庭内感染を防ぎたい」とする。

丹波健康福祉事務所は現状について「家族で1人、陽性者が出た場合は、残りの同居家族も陽性になる確率はかなり高い」とし、「トイレや風呂なども共用する同居家族の感染を簡単に防ぐ方法はない」と話す。陽性と分かってから隔離しても、その時にはすでに他の家族にうつっていることもある。ただし、基礎疾患のある人や高齢者以外は、重症化する割合が低いというオミクロン株の特徴を踏まえ、「自宅でしっかり療養すれば、症状は落ち着いてくる。ゆっくりと自宅療養に努めてもらいたい」と対応を呼び掛けている。

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