丹波入江ボクシングジム(兵庫県丹波市青垣町沢野)に通う、藤原壱哲君(和田中2年)、伊奈瀬さん(和田小6年)きょうだいが、「令和3年度第2回関西UJボクシング大会」(関西ボクシング連盟主催)の中学(1・2年)男子57キロ級、小学生女子49キロ級でそれぞれ優勝した。壱哲君は、3月25―27日に札幌市で開かれる全国大会に出場する。
中学男子は2分3ラウンド。壱哲君は、初戦の和歌山の選手、決勝の大阪の選手とも、3―0で判定勝ち。
「緊張する性分なので、勝とうと思わず楽しもうと臨んだ」と壱哲君。「左のジャブがよく刺さった」と言い、「完璧にはよけきれないと割り切って、パンチをもらってもパニックにならないように気を付けた」と振り返る。
「焦って大振りになったのが反省点。全国で生かしたい」と意気込みを語った。
伊奈瀬さんは、1分半2ラウンドのスパーリングで、1階級下の大阪の6年生と対戦。ガードが下がった相手の顔面にきれいにパンチが決まり、首が上がるダウンを2度奪い、完勝した。
「心を軽く、練習したことを出せるようにと戦った」と言い、「打たれるのがめっちゃ怖くてガードしてばかりだったけれど、練習して少し打てるようになった。今も強い選手の相手をするのはこわい」と笑っていた。小学6年生は全国大会が行われない。
◆週4日ジム通い 2時間半の練習
2人は、小学校低学年で入門。午後7時から2時間半の練習に週4日、試合前は週5日、山南から青垣に通い、真剣に競技に打ち込んでいる。
昨年11月から同ジムの入江潤会長の長男で元同志社大学ボクシング部コーチの遼太さん(29)の指導を受け、「試合で勝つためのボクシング」を、基礎からたたき込まれている。
壱哲君は、ステップを使って速く動くスタイルから、じっくり構えるスタイルに変えた。4月からは中学3年生。「冷静さを欠かないようにし、日本一を目指す」と抱負。
中学に入学する伊奈瀬さんは、「年上と戦うことが多くなるだろうけど、同じくらいの強さになるようレベルを上げていきたい」と、さらなる技術向上を誓った。